Before
アルミのマシニング加工品を開発・設計される方は、タップの強度を上げるためにヘリサートを採用される方もいらっしゃると思います。今回お伝えするVE提案は、そんなヘリサートを採用される方にぜひ頭に入れておいて頂きたいポイントをお伝えいたします。
上図を見てください。幅1250のアルミプレートに対して、ヘリサートタップが75か所指示されています。単純なタップだけの場合、マシニング工程ではタップ加工だけになりますが、ヘリサートタップを採用すると、タップ加工に加えてヘリサートを挿入する、という工程が増えます。このヘリサートを挿入する工程は、マシニングではできず、多くの場合は手作業になるので、ヘリサートが多ければ多いほど、工数が増え、コストアップになってしまいます。75か所もあると、かなりの時間が掛かってしまいます。
コストダウン事例
After
ヘリサートタップの数量が多くてコストが上がってしまう場合は、アルミの材質から見直すことがVEのひとつの案です。そもそも、ヘリサートタップはタップ強度を上げることが目的ですので、仮に汎用的なアルミA5052が採用されていた場合は、A5052よりも硬いA2017を検討します。もちろんA2017はA5052よりも材料コストは上昇しますが、ヘリサート挿入の工程を省くことが出来るので、トータルの加工コストを大幅に抑える事ができるケースがあります。
アルミを硬い材質に変更し、ヘリサート自体を無くす方法は、もちろんヘリサートの数によってコストダウン効果が得られるかが変わります。また、ヘリサートはマシニング工程とは根本的に別工程になるので、アルミプレートの生産数量が多い場合にもコストダウン効果は高まります。
なお、機械部品+溶接.comを運営する三栄製作所では、図面の段階でご相談を頂ければ、どのようにすれば一番コストが安くなるのかをご提案させて頂きます。
なお、機械部品+溶接.comを運営する三栄製作所では、図面の段階でご相談を頂ければ、どのようにすれば一番コストが安くなるのかをご提案させて頂きます。