Before
ボルトを用いる際など、機械部品はキリ穴などを開けると同時にザグリ穴を設けるケースがよくありますが、このザグリ穴の設計においても寸法を工夫すれば工程削減に繋がり、コストダウンになります。例えば上記のようにキリ穴をφ11、ザグリ穴をφ17にて設計を行うと、それぞれに対して穴加工を行わなければならず、合計で2工程になります。
コストダウン事例
After
ザグリ穴を加工する際、キリ穴とザグリ穴を分けて加工することは可能ですが、ザグリ加工用キリというものが市販されており、それを用いると1工程で済むのでコストダウンになります。例えば、キリ穴φ11が必要な場合、ザグリ穴φ17からφ17.5に変更することができれば、ザグリ加工用キリにて1工程で加工することが可能となります。
機械部品のコストダウンを検討する際には、ドリルやエンドミル、あるいは旋盤に用いるバイトなどの工具の特性を知っておくと役に立ちますが、ある程度どのような規格品が流通しているかも押さえておくと更なるコストダウンが期待できます。上記の図に市販されているザグリ加工用キリの規格寸法を参考までに掲載していますので、設計の際にぜひご活用ください。