Before
マシニング切削加工品において、例えば上記の図のような溝を加工するワークの場合のコストダウン提案事例をお伝えいたします。この図面では、幅13mm×長さ205、端部をR100で仕上げる、というような図面指示になっていますが、この場合、R100という溝形状を出そうとすると、通常の立型マシニングセンタではサイドカッターを使用しなければならず、しかもその加工時間はおおよそ30分程度かかってしまい、コストダウンを行うには限界があります。
コストダウン事例
After
もしR100という形状が機能上それほど重要ではなく、十分な溝の長さが確保できればRではなく壁でも問題ない、という事であれば、上記After図のように少しの図面修正でコストダウンを行うことが可能です。この溝形状であればR6.5のエンドミル一発で加工することが可能で、溝加工時間だけに限って言うと、30分から10分にまで短縮することが可能となります。
マシニング加工などの切削加工は、ワークの形状によって様々な工具を使い分け、当社のような切削加工メーカーはできるだけ早く加工ができるように工程設計を行います。今回取り上げたVE事例は形状を少し変更することで加工時間が短くなるといった事例ですが、こうしたVE事例は設計が進んでしまうとなかなか後戻りできないものです。設計段階の図面を送付頂くなど、機械加工+溶接.comにご相談頂ければマシニング加工品・旋盤加工品の細かなVE提案を行うことも可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。