Before
切削加工を想定した機械部品において、嵌め合い公差など高い精度が求められる場合には、加工方法として全切削が選択されるケースが多くあります。全切削の場合は高精度な加工が出来る反面、Beforeの図でご紹介するような深い穴を空けるには非常に手間がかかりコストアップとなる事があります。
こうしたコストアップを回避するために分割構造を採用し、溶接を行うという方法もありますが、溶接を行うと当然歪みが生じる上、修正にコストが掛かってしまいます。従って、嵌め合い公差が要求されるようなワークでは、加工方法をよく吟味する必要があります。
コストダウン事例
After
嵌め合い公差などの要求公差を保ちながらコストを下げる方法としては、分割構造にした上でボルトによる組立式とする方法があります。こうすることで、①要求公差を保ちながら、②深穴加工も、反対側からも加工することで可能となり、③トータルの加工コストも低減することができます。
三栄製作所では、機械部品を分割によってコストダウンするという提案を数多く行っており、精度要求が厳しくないものには溶接による分割提案を、要求精度が高いものにはボルト留めによる組立構造をご提案しています。
なおこの組立構造は、ボルトのほか、芯出しを行うためノックピンを追加しています。
なおこの組立構造は、ボルトのほか、芯出しを行うためノックピンを追加しています。